校友スポットライト

vol.453(発行日: 2025年2月25日)

校友スポットライトでは、最前線で活躍する校友を紹介。
お仕事のことをはじめ、私生活や学生時代のエピソードなどをお聞きします。

大阪工業大学 工学部 土木工学科 2002年卒業

積水ハウス不動産株式会社

仲介事業部 施設管理室 室長

松本 光雄

さん

2024年9月に「うめきた2期区域」が先行まちびらきを迎え、話題を集めるJR大阪駅周辺エリア。その一角に30年以上も前から大阪のランドマークとして注目されてきた梅田スカイビルは、地上40階建て、2棟の超高層ビルが最上部でつながった世界初の連結超高層ビル。松本さんが勤める積水ハウス不動産株式会社の眺めのいい部屋でお話を伺いました。

2度の大きな転機に、怯むことなく果敢に挑む

高校卒業時はいわゆるバブル期真っ只中。18歳で電力グループの子会社に就職したが、次第に人生的危機感を募らせていったという松本さん。29歳の時に一念発起して大阪工大の土木工学科を受験し、16時までの時短勤務の後、夜間に通学。大学で基礎を学び、4年後の33歳の卒業時には技術士のライセンスを取得した。その後、43~48歳までは単身赴任で全国各地へ。仕事の中で積水ハウス不動産と関わりを持ち、ちょうど技術スタッフの補強が図られていたタイミングもあって、48歳の時に中途採用で転職を決意。不動産業界に飛び込んだという。

年齢と経験を経て、より深く感じることができた『校友』の絆

29歳になってからの大学生活はかなり厳しいものがありましたが、夜間だったので社会人組が何名かいて疎外感はなかったです。実社会を知ってから学び直すのは、例えば方程式を丸ごと覚えるのではなく、その成り立ちや意味、背景などが理解できるようになる。そういう意味で大学での学びは多かったと思います。でもさすがに48歳で転職するのはかなり勇気が要りました。入社後は社内に同期と呼べる人はなく、同僚でも同年代ではない。そんな中で大学時代の恩師から『校友』の存在を教えてもらい、調べてみると社内にも多くの『校友』がいることがわかりました。大学卒業からかなり時間が経ちましたが、『校友』の存在を知って以来、何かお役に立てればと校友会のお手伝いをさせていただいています、と松本さんは『校友』や事務局との関わりを話してくれました。

『我が家を世界一幸せな場所にする』積水グループの最初の入り口を切り開く

積水ハウス不動産においては、積水ハウスが建てる戸建やシャーメゾン(共同住宅・賃貸住宅)、グランドメゾン(分譲マンション)のための土地を探し、その土地に古い建物があれば解体して更地にするまでが私たちの仕事です。例えば、当社の入居する梅田スカイビルは地上40階建、2棟の超高層ビルが最上部の空中庭園でつながったビルですが、このビルが建てられたのは1993年です。今から30年以上も前にこんなビルを建築する発想と技術があり、それが今の時代も観光客を呼ぶランドマークとして成立している。積水グループのブランドを背負うことも同様だと感じます。そこに住む人に世界一幸せな場所だと思っていただく、そのためのスタート地点が周辺環境や将来性を含めた土地選びです。そして、こうした思いを若い世代へいかに繋いでいくかが、私のこれからの新しい領域の仕事、サードキャリアだと語る松本さん。何度でも新しい領域へチャレンジする松本さんの姿勢に、頭の下がる思いがしました。