トップページ > 校友タイムス > 校友ハツラツさん > 杉本 まやさん・伊東 慶子さん

校友ハツラツ女子

vol.441(発行日: 2019年3月5日)

大阪工大大宮キャンパスのカフェラウンジで、久々の再会を果たした女性校友の2人。
今回は大学生活の心に残るエピソードや現在の仕事への思いについて、
にぎやかなトークを繰り広げていただきました。

大阪工業大学 工学部 応用化学科 平成22年卒業

杉本 まや

さん

(旧姓:佐藤)

株式会社I-ne勤務

大阪工業大学 工学部 応用化学科 平成22年卒業
大阪工業大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 平成24年修了

伊東 慶子

さん

株式会社サクラクレパス勤務

杉本さんに聞きました

伊東さんと仲良くなったきっかけは何ですか

最初はお互い違うグループだったのですが、学年が進むにつれて自然と一緒にいる時間が増えていきました。4年生になり研究室(高分子材料化学)が一緒で、ランチに行くようになってからぐっと距離が近くなった気がします。伊東さんの第一印象は「頭が良さそうな人」(笑)。笑顔でいればどうにかなるというポジティブで明るい性格が似ていて、惹かれ合ったのかもしれません。伊東さんや仲良しの友達と東京ディズニーランドへ卒業旅行に行ったことが思い出に残っています。

大阪工業大学を選んだ理由と大学生活について教えてください

中・高時代は化学と数学が得意で、将来は化粧品を作る仕事に就きたいという夢がありました。進路を決める際は応用化学科がある大学を探して、推薦入学で大阪工業大学に進みました。卒業研究では水滴をコーティングする粉を作りました。オムツの中に入っている吸収剤についての研究というとわかりやすいかもしれません。研究室の藤井秀司先生はとても研究熱心で、優しく、時に厳しくご指導いただいたのを覚えています。研究中は伊東さんや研究室の仲間にはずいぶん助けてもらいました。大変な時を共有したことで硬い団結力が生まれ、研究室の先輩とは今も家族ぐるみで仲良くしてもらっています。研究と同じように熱心に打ち込んだのがアルバイト。リーダーに昇格してバリバリ働いていました。

女子学生ならではのエピソードはありますか

先生方がみなさん優しかったです。何でも「いいよ、いいよ」と大らかに受け止めてくださるんですよ。レポートの提出期限に遅れても大目に見てもらえたり、たまにランチをごちそうになることもありました。ラッキーだなと思う反面、先生に気を遣わせてしまっているかもと申し訳ない気持ちもちょっぴり。あのころは先生にだいぶ甘えていたと思います。男子学生も優しかったですね。なにせ女子が少ないので、みんなけっこうちやほやされていたと思いますよ(笑)。一方では、男性社会の中でやっていくためのたくましさが身に付いたと思います。

卒業後の仕事について教えてください

幼いころからの夢が叶い、卒業後は化粧品の製造工場を持つ会社に就職しました。今は転職し、「ボタニスト」というヘアケア商品で勢いに乗るベンチャーの化粧品メーカーに勤務しています。品質管理を担当し、PRについても提案したりして、仕事にやりがいを感じる日々。学生時代に学んだ化学や物理の知識は今の仕事に活きています。日本化粧品検定の試験を受けたときは基礎知識があったことでスムーズに合格できました。最近は新商品の企画や営業など、違う職種にもチャレンジしてみたいという気持ちがわいてきました。使ってくださるお客様をハッピーにできるヒット商品を生み出すことができたら、この仕事に就いてよかったと心から思える気がしています。

若手校友へのアドバイスをお願いします

化粧品業界はけっこう多くのOBやOGが第一線で活躍しています。仕事の現場で先輩方と顔を合わせることもしばしば。私も刺激を受けています。化粧品業界で働きたいという夢を持っている人は、案外叶いやすいかも。諦めずにぜひチャレンジしてください。

伊東さんに聞きました

大阪工業大学を選んだ理由と大学時代の思い出を教えてください

高校時代に私が一番好きだった授業が化学で、もっと勉強したいという思いから化学系の学科がある大学を目指しました。大阪工業大学は実家からのアクセスも良好で通いやすい理系の大学。専門性が高く深い学びができるかなと思ったのが進学を決めた大きな理由です。大学時代の一番の思い出といえばクラブ活動。応用化学研究部に所属し、淀川の成分を分析して汚染状況を調べたり、水質調査に取り組みました。気の合うもの同士が集まっていたので、バーベキューや飲み会を開催したり、合宿に行ったり。仲間と楽しい時間を過ごしたことが、まるで昨日のことのように思い出されます。

大学時代にがんばったことは何ですか

やはり卒業研究です。私は粘着剤がガラス材から剥がれるときの粘着力と変形の仕方の相関関係について研究しました。研究には根気が必要です。来る日も来る日も同じことを試して、どうして思うようにいかないのだろうと悩んでの繰り返し。何度も行き詰まることがありましたが、ご指導いただいた中村𠮷伸先生がとても親切で、いつも相談にも乗ってくださいました。丁寧なアドバイスをいただけたことが励みになり、最後まであきらめずに研究を進めることができました。また、杉本さんや研究室の仲間にも助けてもらったことで、絆を強められたと思います。

卒業後の仕事について教えてください

卒業後も大好きな研究が続けられたらいいなと思い、研究職を選びました。最初はフィルムにメッキ加工を施したりする会社に勤務し、製品の研究・開発に3年ほど携わっていたのですが、家庭の事情で退職。その後、サクラクレパスに入社して3年になります。今も研究職なのですが、仕事内容がかなり特殊。印刷用インキを応用し、医療機器の滅菌状態を見える化した滅菌インジケーターの研究・開発を行なっています。学生時代に励んだ粘着剤の研究や学びが、今の仕事にかなり活かされているんですよ。

今後の夢を教えてください

サクラクレパスは研究者でも新商品のアイデアを提案しやすい風通しの良い社風。今は病院向けのニッチな商品を開発していますが、培ったノウハウを日用品にも応用して、もっと一般の人にも使ってもらえるような身近で機能性のある商品を作りたいと思っています。日々の研究は失敗することのほうが多く悩んでばかりですが、成功したときや商品ができたときの喜びはひとしお。私たちが開発した技術や商品が誰かの役に立っていると思うと本当にうれしくて、達成感が次の研究への意欲につながっています。業務の忙しさに気持ちが流されそうになることもありますが、世の中に役に立つものを生み出していきたいという思いや研究に対する情熱はいつまでも忘れず、仕事に邁進したいと思います。

若手校友へのアドバイスをお願いします

大学にはたくさんの個性豊かな研究室がありますが、働くうえでも個性を発揮することは重要です。学生時代に得たものを糧とし、まずは恐れずチャレンジしてください。また、仕事は嫌々では続きません。自分が純粋におもしろいと思えることを見つけ、まっすぐ進んで対象となる分野を深めてほしいと思います。仕事にも遊びにも一生懸命に取り組んで、日々の生活をエンジョイしてくださいね。

こぼれ話・・・

杉本さん:うちの大学ってこんなにきれいやったっけ?
伊東さん:建物の造りが変わったから?校舎に入ってきた時の印象がすごく変わった気がするよね。
杉本さん:でもキャンパス内を歩くとやっぱり懐かしさを感じるなぁ。久々に学食を食べてみたいかも。今日は通学していたときと同じバスに乗ってきたけど、いろんな思い出がフラッシュバックしたわ。

【取材場所】ルラーシュ内カフェラウンジ

平日のみ営業するカフェ。学生だけでなく、卒業生や一般の方も利用可能。職人こだわりの天然素材で作ったパンや軽食、香り高いコーヒーなどがいただける。眼下に広がるパノラマビューも魅力的。

大阪工業大学 大宮キャンパス 6号館 15階
平日10:30〜17:00