
vol.439(発行日: 2018年1月1日)
キラキラ輝く女性校友をインタビュー!!
今回は、学生時代から気が置けない仲だという2人が大阪工業大学・梅田キャンパスに集合。
最上階にある「リストランテ翔21」で洗練されたイタリア料理を食べながら、
当時の思い出や現在の仕事について楽しく語り合っていただきました。
大阪工業大学・建築学科・平成6年卒業
芝田 まゆみ
さん
(旧姓:島本)
平成6年に大阪工業大学建築学科を卒業し、設計事務所に就職。
29歳で株式会社ヤンに入社し、現在取締役

大阪工業大学・建築学科・平成6年卒業
米田 左知子
さん
(旧姓:永原)
平成6年に大阪工業大学建築学科を卒業し、積水ハウス木造株式会社に就職。
現在、積水ハウス株式会社開発部シャーウッド商品開発室外装開発グループに所属

芝田さんに聞きました
Q
お二人はどんな仲ですか
学科もサークルも一緒で、お互い「さっちゃん」「まーちゃん」と呼び合うくらい仲良し。年末は毎年、同じ学科の他の仲良しメンバーと1泊2日の温泉旅行に行くのが恒例です。学生時代には高校生向けの大学の広報誌にさっちゃんと2人で掲載されたこともあります。大学にCADはありましたが、まだ1人に1台という時代ではなく授業中はみんなで共有していて、モニターを覗き込んで先輩に教えてもらっているシーンを撮ってもらったり。確かテクノレディーという名前まで付けられました(笑)。きっとそのころは大学側に女子学生を増やしていきたいという思いがあって私たちが選ばれたのかなぁと、さっちゃんと話した記憶があります。誌面を飾らせていただくのはそれ以来。今日はテクノレディー再結成です(笑)。

Q
建築学科を選んだ理由は何ですか
実は高校時代に流行っていたドラマ「意外とシングルガール」の影響を受けました。そのドラマは今井美樹さん演じるヒロインがインテリアコーディネーターとして設計事務所で働いているという設定でした。ヒロインが恋も仕事も目一杯がんばる姿がとても印象的で、インテリアコーディネーターっていいなと憧れを抱き、高校2年生から目指し始めたんです。夢を実現させるには建築学科に進むしかない!と信じて、受験に必要な科目をリサーチ。そこからの軌道修正は大変で、まったく得意ではなかった物理や化学の勉強にも一生懸命励みました。
Q
在学中「女子学生で得した!」と思ったことはありましたか
真っ先に思い出すのは会員が女子学生限定だった「女子クラブ」。年に1度しか活動はないのですが、会費ゼロで大学から2度ほど日帰り旅行に連れて行ってもらいました。1度目は京都の保津川下りと名物の湯豆腐を食べるツアー、2度目は鈴鹿サーキットでゴーカートに乗りましたよ。学生なのに優雅な旅が体験できてうれしかったのを覚えています。残念ながら、日帰り旅行はなくなってしまったんですが、とっても贅沢をさせてもらったいい時代でした。
Q
現在の仕事について、また今後の夢や目標をお聞かせください
私は卒業後、教授の紹介で設計事務所に勤めました。けれども続けていきたい仕事になかなか出会えず、結局3回転職。29歳のときに現在の株式会社ヤンに入社し、ようやくやりたい仕事に就くことができました。今は飲食店やブティックなどの店舗の内装設計を主に担当しています。店舗は夜間に改装する場合があるためそれに立ち会ったり、オープンまでのスケジュールがタイトだったりと体力的にはハード。憧れたドラマの主人公のようにキラキラした毎日とはいきません。でも施主と一緒に空間を作り上げていくことが楽しく、完成後は喜びがダイレクトに伝わってくるすごくやりがいのある仕事です。今は若い人たちがどうすればこの業界で楽しくやりがいを感じて仕事を続けていけるかを模索しているところ。先輩として良い方向へ導ける存在でありたいと思っています。
Q
若手校友へのアドバイスをお願いします
私と同じ設計の仕事に就いている人は、デスクワークだけでなく打ち合わせなどで人と接する機会もたくさんあります。スムーズに仕事を進めるためには、いちいち物おじしていてはダメ。どんな場面でも自分の考えをきちんと伝えることが大事だと思います。がんばってください!
米田さんに聞きました
Q
建築学科を選んだ理由は何ですか
実は私もまーちゃんと一緒で、同じドラマのヒロインに憧れたことがきっかけなんです。それまでは、小さいころから通訳の仕事に就きたくて、高校時代は外国語学系への進学が多い英語実務科で学んでいました。ドラマに出会ったのは受験が迫った高校3年生のとき。とりあえず英文科を受験し合格したものの、仕事もバリバリこなすヒロインのような人生を送るにはインテリアコーディネーターになるしかない!という思いが強く、入学金を支払う直前に親に浪人させて欲しいと泣きながら訴えました。当時はまだ知名度の低い職業だったので、まずは建築士になるのがいいんじゃないかという高校の担任の先生の助言もあり、一浪して大阪工業大学の建築学科に入ったんです。
Q
キャンパスライフを振り返るとどんな毎日でしたか
学科に女子学生が19人と少なかったので男子学生にすぐに顔を覚えられ、遠くからあいさつしてくれたり飲みに行こうと誘われたりしたこともありました。でもチヤホヤされたのは入学して最初の1ヵ月間くらい。男子学生は徐々に女子大の学生さんたちとの合コンが増えて、キャンパス外の華やかでかわいい女子学生に目が向くようになりました。4年が経つころには私たちはすっかり同性扱いでしたよ(笑)。大宮キャンパスの裏にあった淀川の河川敷では、授業の合間によく息抜きをしていました。クリスマスイヴの夜に大声でなぜか「愛は勝つ」を歌った記憶が……。
Q
先生との思い出に残るエピソードはありますか
尊敬できる先生はたくさんいらっしゃいました。私が特にお世話になったのはゼミの辻先生。ご自宅で音楽会を開催されるということで、ゼミ生たちも招いてくださったことがありました。確か辻先生ご自身も演奏家で、ご自宅でしばしばこうした会を開いておられたようです。私たちは音楽のことはわからなかったんですが、ドレスを着た人がしっとりとバイオリンを弾いてくださるひとときにうっとり。とても優雅な気分に浸らせていただきました。
Q
現在の仕事について、また今後の夢や目標を教えてください
自然素材が好きなので、就活では木造建築の住宅メーカーにこだわり、卒業後は積水ハウス木造株式会社に入社しました。当時は夢が叶って建売住宅や展示場の内装を担当させてもらったのですが、その後合併となり、現在は積水ハウス株式会社で新商品を生み出す開発業務に携わっています。商品づくりにおいては市場のニーズを的確にとらえ、どうしたら喜ばれるものができるかを追う日々。今後は時代の先を読み、こちらからお客様に発信していけるものづくりに取り組んでいきたいと思っています。入社時に比べると女性の活躍が目立つようになりました。今後増えていくであろう女性社員に多方面からアドバイスし、みんなを引っ張っていける立場になれたらいいですね。
Q
若手校友へのアドバイスをお願いします
社会は今、コミュニケーションが上手く取れる人材を求めています。何でもメールで済む時代だからこそ、言葉や表情でのやり取りがより大事。コミュニケーション能力に長けた人の周りには自然と仲間が集まり、発言には皆耳を傾けます。若いうちにぜひコミュニケーション能力を磨いて、魅力的な社会人になってください。

こぼれ話・・・
米田さん:ちょっとまーちゃん、梅田キャンパス凄すぎじゃない!?今日の取材場所としておじゃました「リストランテ翔21」はランチタイムには学生食堂になるらしいよ。
芝田さん:えー、ほんま!?今日私たちがいただいたようなオシャレな学食を学生たちは食べてるの?
米田さん:さすがにメニューは違って、から揚げとかがっつり系が並ぶみたいやけど、400円でお皿に盛り放題なんやって。
芝田さん:お得すぎるやん。私たちの時代とは大違い。私なんか当時の学食でパスタみたいなラーメンを食べてたわ(笑)。


【取材場所】 リストランテ翔21
地上125mから梅田の街を一望できるレストラン。プリフィックススタイルで提供する本格イタリア料理とソムリエが厳選して仕入れるワインは絶品。華やかな一皿と美しい夜景に酔いしれて。
☎06-6147-6681 17:30~22:30(L.O21:30)
大阪市北区茶屋町1-45 OIT梅田タワー21F