
府窓会支部
vol.451(発行日: 2024年2月25日)
北海道から鹿児島県まで全国に77ある学園校友会支部を順に紹介していくこちらのコーナー。
今回は大阪府の土木職に携わられる皆さんを中心に構成する職域支部・府窓会支部です。
1937(昭和12)年に設立され、今年で87年目を迎える歴史ある支部ですが、
近年は20代の会員も増え、支部としての新しい活動に注目が集まっています。
そんな府窓会支部の紹介と活動を岸川支部長と、
お二人の若い会員さんに伺いました。
(写真左から)
大阪府東部流域下水道事務所 維持管理課 課長
下柿元 薫
さん
大阪府東部流域下水道事務所 維持管理課 管理グループ
鈴川 寧々
さん
大阪府モノレール建設事務所 建設課 企画調整グループ
樋口 徳一
さん
大阪府モノレール建設事務所 所長 ※府窓会支部長
岸川 大洋
さん
千早赤阪村 産業建設部 理事
松澤 大助
さん

厳しくも優しい、校友ならではの+αの接し方が◎
府窓会は大阪府の土木職から生まれた会で歴史があります。建築職や水道局、外郭団体のメンバーがいた時は最大350人の会員が所属していました。主な活動は総会・懇親会の開催で、昨年10月には道頓堀ホテルで60人の会員が一堂に会し、コロナ禍以来、久しぶりの大人数で集まることができました。近年の府窓会では20代のメンバーが増えており、横(同世代)のつながりだけでなく、世代を超えた縦のつながりが強固になったと思います。我々の世代からは技術や経験、仕事のやり方などを話しますし、若手世代からはデジタル系のことを気軽に教えてもらったりできるのが良いですね。府の職員は3~5年で異動になるのですが、その時も異動先の部署に校友の先輩・後輩がいるとなんとなく安心するものです。

岸川 大洋さん
(工大 土木工学科 1990年卒)
未来を見据えて、ますます発展する府窓会を!
府窓会の特徴の一つが「若手現場見学会」です。府窓会の青年部が立ち上がり、その活動の第一弾として昨年10月に実施されました。
淀川橋梁改築工事現場に皆で出向いて大阪府のインフラ整備についての知識を深め、担当者同士でフラットな情報交換が行われました。将来的にはこの「若手現場見学会」をリクルートにも活用できればと考えています。今も摂南大学校友会や近畿工大会の総会懇親会に出席していますが、常翔学園ともっと密接に関わり、府職員のリクルート活動を積極的に取り組んでいきたいと思っています。若いメンバーが増えている府窓会は、これからがますます楽しみな支部です。

私たちの『仕事の内容』ってこんな感じです
支部会員の中から若手の私たちが代表して仕事の魅力を紹介します!
今、地図にない新しいモノを創り出す面白さを実感
大阪府モノレール建設事務所
建設課 企画調整グループ
樋口 徳一
さん
(工大 都市デザイン工学科 2019年卒)

今は大阪モノレールの延伸事業を担当しています。モノレールの延伸は、地上はもちろん地下(上下水道など)の事業者さんや管理会社との協議・調整から始まり、住民の方への説明会はもちろん、場所によっては3km単位で異なる設計会社さんと調整しながら図面や設計を行っていきます。最近では3次元の立体図面(DX)を見せ合い、ズレが生まれないようにイメージを共有して仕事を進めています。期限が決まっているのでスピード感も重要ですし、それなりに厳しい仕事ですが、やはり大阪府の中でも一番大きな事業に関われているという自負があります。いわゆる地図に残る仕事ですから、将来、子供ができたら自慢できる仕事だなぁと思っています。


現場に臨み、府民生活を守り続けたい
大阪府東部流域下水道事務所
維持管理課 管理グループ
鈴川 寧々
さん
(工大 都市デザイン工学科 2023年卒)

入庁の際のアンケートで「ライフラインに関わる仕事がしたい」と記入して配属され、現在は流域下水道事業の維持管理を担当しています。下水道管の劣化を調査し、診断を行って修復が必要な箇所は担当の部署と調整します。流域下水道の管は人が立って入れるくらい大きく、劣化調査は自走式カメラだけでなく目視も重要です。私は自分の目で確かめたい現場主義なので、供用中の現場にも積極的に赴き、周囲には驚かれています。劣化にいち早く対応することで、道路陥没を未然に防止するとともに、大雨や台風時の雨水の流下機能を確保できるなど、府民の皆さんの命や社会生活に関わる重要な仕事なので、誇りを持って取り組んでいます。これからの府窓会の現場見学会では、リクルーターとしてもぜひサポートしたいと思います!


大阪府
大阪府では、都市基盤施設の整備や維持管理などを通じて、大阪・関西の成長・活力を支え、自然災害などから府民の安全・安心な暮らしを守るための施策を推進しています。大阪・関西の成長・活力としては、大阪モノレール延伸、なにわ筋線などの戦略的な公共交通事業の推進や、府内幹線道路ネットワークの充実・強化などに取り組んでいます。また、「大阪のまちづくりグランドデザイン」に基づき、大阪全体のまちづくりを推進しています。さらには、大阪都市圏の物流を支え、国際競争力を高める港湾機能の強化に取り組んでいます。安全・安心の確保としては、三大水門の更新、寝屋川流域総合治水などの治水・土砂災害対策の推進や、都市基盤施設の耐震化、防災公園の整備などの地震・津波対策の推進といった災害対策に取り組んでいます。また、BIM/CIM・ICTやドローンなどの新技術を活用した効果的・効率的な都市基盤施設の維持管理に取り組んでいます。2025年には、大阪・関西万博が開催されます。世界中から一人でも多くの方が快適に大阪を訪れる環境を整え、未来社会を体験できるワクワクするような万博の実現に向けて取り組んでいます。
